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京都観光レポート
2016年5月19日
麗らかな日差しに木陰では爽やかな風が心地よい、まさに風薫る5月8日(日)、父母会の京都観光が開催されました。昨年度好評だった宇治、西陣に続くこの企画、今回は「新緑が輝く名庭<南禅寺・無鄰菴・平安神宮>と、重文・茶室&等伯筆・襖絵 特別拝観<塔頭金地院>へ」と銘打たれ、60名余りの皆様が、東山の地に集いました。
午前10時地下鉄東西線・蹴上駅から、まずは京都五山第一位となり隆盛を極めた南禅寺の塔頭・金地院へ。20名ずつ3班に分かれ特別拝観の方丈に入り、金地院の方の丁寧な解説を受けます。申年の今年にふさわしい、長谷川等伯筆のテナガザルと月を描いた「猿猴捉月図」と「老松図」の前では、美術館のガラス越しではなく間近で筆遣いを鑑賞できる貴重な体験に皆様身を乗り出していらっしゃいました。京都三名席の一つである重文・八窓席、狩野派による豪華で品格のある襖絵、重文・東照宮見学のあと、江戸初期を代表する小堀遠州作庭の枯山水「鶴亀の庭」へ。鶴と亀が向き合う構図で白砂は海を表しているそう。心が洗われるような静かなひとときでした。
その後、明治末期の茶人・藪内流の家元であった藪内紹智作庭の池泉回遊式庭園が広がる大寧軒へ。近年南禅寺の所管に戻り、非公開のところ今回特別なご配慮で拝見させていただきます。苔を傷つけないよう飛び石をゆっくり進む方々、東屋で語らう方々、澄み切った池に新緑が映えた清々しいお庭で和やかに過ごしました。明治の元老・山県有朋の別荘・無鄰菴も、大寧軒と同じ琶湖疎水の豊かな水を利用した、小川治兵衛が手掛けた名庭です。「苔の青みたる中に名も知らぬ草の花の咲き出でたるもめずらし」これは山県有朋のうたですが、その美意識を受け継いだ自然で雄大なお庭でした。
また南禅寺といえばやはり湯豆腐。散策の途中、お昼は優雅に老舗料亭・菊水で。同席の皆様とお話も弾む中、湯豆腐はもちろん、お刺身、天婦羅、炊き合わせなど、京都らしい上品な味を楽しみました。
最後に平安神宮楼門前で、参加者一同記念撮影して午後3時すぎに解散。自由参加となった平安神宮・神苑は、かきつばた・睡蓮が見ごろで足を運ばれる方も多くいらっしゃいました。
今回も、歴史や社寺史跡に精通した「らくたび」京都学講師の若村亮さんが同行して、楽しくわかりやすく説明してくださっただけでなく、大寧軒・無鄰菴では、管理されている植弥加藤造園社長の加藤友規氏の解説もあり、南禅寺の至宝と庭園美を贅沢に堪能させていただきました。秋にはまた父母会主催の京都観光が企画されておりますが、次回も是非!と思える素晴らしい一日でした。
副会長 寺西 由美
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