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教育講演会レポート
2017年3月13日
2月25日、厳しかった冬の終わりを告げるように、紅梅が今出川のチャペルに鮮やかに映える一日、教育講演会を開催しました。
講演
講 師:竹原信夫様
有限会社産業情報化新聞社代表取締役
(日本一明るい経済新聞編集長)
テーマ:明るい会社・人にはワケがある
=企業が求める人材こっそり教えます!=
日本一明るい経済新聞は、暗いニュースが多い中、明るい情報をもっと流さないと世の中は明るくならないという思いで、リーマンショック以降の大変な中でも、前向きに工夫をしながら明るく頑張っておられる社長さんの気持ちを大切にしている。
第4次産業革命と言われ、物離れの時代、大きく変わる時代。大手ブランドより、地方の地酒が売れ、大学院生が将来独立を希望し、大企業よりいろいろな部署の経験が得られる中小企業に魅力を感じて就職をするなど、世の中に変化が生じている。
企業が求める人材
1.会社を辞めない人:3年間は会社を辞めない人物像
2.コミュニケーションがとれる人:無口でもうなずくなどの反応をする
3.若さと健康:初々しさ、笑顔
4.伸びそうな人:質問ができる、夢を持つ、前向き
5.明るい人:声が大きく、にこにこしている
6.素直な人:相手の目を見て答える
7.辞めない人材だというアピールを考える
家での朝の挨拶、靴やスリッパをそろえる。お茶の飲み方、ご飯の食べ方など会社を出るまで緊張しておく。
今日のファッションはどういう理由で選んだかなどのはずした質問に的確に答える。
明るい会社・人には訳がある。社長が明るい、意志が強い、運が良いと思い込む、縁を大切にする、大きな夢を持つ
会社を選ぶ側でもあり、訪問したときに確認しよう。良い会社の社長は出勤時間が早く、靴やスリッパが揃っていてトイレが真っ白に磨いてある。入社後も同じく、時間ぎりぎりは禁物。家族元気で夫婦仲良いこと。人はついつい悪いところに目が行きがちだが、良いところを探して褒めるとハッピーになり、就活の自信になる。
最後に「人生もビジネスも自動ドアではありません。自分の足と手で、頭を使って切り開かないといけない。」という金言をいただきました。
年間約500人の中小企業経営者に取材をされているだけに、現場の本音と経験に裏打ちされた、率直で元気なメッセージでした。
次に、岸ゼミの学生さんが、里山の耕作放棄された農地で収穫された穀物などのPRが行われました。タバスコや梅ジャムが人気だそうです。
講演
講 師:田中道博様
キャリアコンサルタント(あしあとみらい研究所代表)
テーマ:「大企業で働くということ」そして、「ありたい自分の姿」とは
~「所属組織」「生きる時代」「暮らす場所」から自らの人生に向き合う~
大学生活の目的は学ぶということ。学問であり、人と人の間で学ぶことの積み重ね。
働く目的とはありたい自分の姿を実現し幸福になること。
将来、今は存在しない職業が起こる事もあるだろう。この30年間を振り返ると人気企業に大きく変化が起こり、大手であっても今は無い会社、合併、吸収、再編などもあり、大企業だから安心ということはなく、ありたい自分を実現できる時代ではない。企業が右肩上がりの時代は終わった。キャリア形成は組織から個人へ。予期せぬ出来事を乗り越えるには、自己理解と明確な目標、時代の変化に柔軟に適応していく。偶然から学び、失敗や、予期せぬ出来事の中に学びや成長の種を見出す。そのためにはまず行動する。転勤や配置換えなど、どんな変化があってもそれを受け入れて、楽しむ。
キャリアの選択肢を吟味し、組織に属する、起業する、事業承継をする人もいる。ありたい自分を実現するため、職業選択は手段に過ぎない。仕事により経験を積み自分自身が見えて来る。自己理解によって他者との違いが明確になり、他者を受け入れられるようになる。企業がどのような人を必要としているのか環境の理解も重要である。見つけにくい時にはキャリアセンターを利用する。親の役割は子供が就活で大きく成長する姿を静かに見守ること。
同志社大学のOBであり、大企業、中小企業、個人事業という3つの働き方を経験した立場から豊富な知識と経験を用いて、優しくアドバイスをしてくださいました。
課外活動に取り組んだ学生からの発表
小林ゼミ学生
ビジネスプランコンテスト(優勝)・キャンパスベンチャーグランプリ(優勝)
題;不動産 副題:行列のできる賃貸住宅とは
安価で自分好みの部屋と考え、京都のデザイン・建築系の学生と不動産業者と顧客の三者で話し合い、ホームセンターと提携して材料費を抑え、より理想の部屋に近づける。
学生らしい熱意が評価されたと思う。情報収集により、問題点を克服する地道な努力。想像力。プレゼンテーション能力が大会によって得られた。
ディベート大会(優勝)
ディベートとは肯定側と否定側に分かれて、それぞれの立場からメリット、デメリットを上げて議論を展開する。相手を論破するのではなく第三者のジャッジを説得する。社会問題のテーマが多く、5人のパートでチームワークが必要。
大学では自分で課題を見つけないと挑戦することが難しい。目標に向かって努力を重ねることは重要であり、みんなで喜べることが幸せ。情報収集能力、行動力、コミュニケーション能力が身についた。
ビジネスプランコンテスト、ディベート大会は就活の自信になり、ゼミでの縦のつながりは社会に出てからも必要で、ゼミによって成長できた。
学生らしい熱意と、わかりやすい堂々とした発表でした。親の気持ちとしては嬉しく、とても希望を感じました。
講演
講 師:守田貢雄様(株式会社JTB西日本執行役員提携販売事業部長)
テーマ:JTBの成長戦略と人材戦略
旅行業界は過去20年間くらいで大きく変化している。裾野の広い産業。我が国経済への波及効果が約5パーセント。近年訪日外国人旅行者数が増加し、東京オリンピックが開催される2020年まで「黄金の時間」と言われている。
JTBグループ従業員数2万6000人422拠点、アジア市場におけるNO.1を目指し、グローバル戦略と、地域振興による成長戦略への取り組み。
求人については、グループ総合職と各社基幹職に分かれ、2016年度新卒採用は1050名。
人材育成プログラムにより、自立創造型社員を育成。JTBユニバーシティにより、通信教育やMBAへの入学を目指すことも可能。海外派遣と希望事業会社への転籍、家族の転居・介護・結婚時のキャリア継続サポートによるバックアップ。女性が多い職場。
目標はイキイキ社員づくり、イキイキ職場づくりの実践を通して、企業としての中長期的な発展、生産性の向上を目指す。
求める人物像は「自立創造型社員」
1.新しい情報やスキルを継続的に習得し、自己成長の努力を惜しまない人
2.お客様や組織の課題を認識し、その解決に向けて自立的(主体的)に考え、行動できる人
必要とする資質は主体性、コミュニケーション能力、ホスピタリティ精神
学生の間に少人数、長期の旅行、アルバイトでいろいろな職業を体験し、違う人種、同世代以外の人と接点を持つことが主体性を磨く手段となる。
新入社員にはコミュニケーションノートを使用し、公私にわたりサポートがあり、社員に宛てた心温まる気遣いのメッセージを紹介していただきました。同志社大学のOBであり、経済学部父母会のご父兄でもあられ、淡々と語られる中に会社愛と就活を迎える学生に対して細やかなアドバイスをいただきました。
子供たちは受験を通過して大学に入学したと思ったら次は、学問と同時に多くの経験を積んで就活が始まり、4年間は長いようで、めまぐるしく過ぎ去って行きます。就活が本格的になった娘に講演の内容を少し話すと、既に知っていることもありますが、様子を伺うだけで、今どんな状況にいるのかだいたい解るようになりました。社会に出てからも心配は尽きないことと思いますが、子供が必要としているときに、親としての受け皿を少しでも大きく持つためにこれからも学ばせていただきたいと思っています。
最後に、お忙しい中足をお運びいただきましたご父母の皆様に感謝いたします。今後とも父母会行事にご協力、ご参加をお願い致します。
副会長 山口寿
お問い合わせ
同志社大学 経済学部父母会
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TEL:075-251-3523
FAX:075-251-3136
E-mail:kei-fubo@mail.doshisha.ac.jp