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広島父母会レポート

2017年6月1日

 2017(H29)年5月27日(土)、ホテルセンチュリー21広島に於いて広島会場父母会を開催いたしました。

当日は、23組24名のご父母の皆様にご参加いただきました。

初めに父母会の丹羽会長の挨拶、続いて父母会参与、横井教授からご挨拶をいただきました。

 

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 横井教授からは、経済学部の学びについて、年次ごとの学びのポイントを「大学案内」「経済学部卒業要件チェック表」並びに「横井ゼミの受講模様の写真」とともに説明いただきました。横井教授のお話の要旨は以下のとおりです。

 

<1年次生>

1クラス30人程度の少人数での「基礎演習」にて、プレゼンテーション、発表の練習、レポートや論文の書き方の基本を学ぶ。ここでの学びが新しい大学生活の一つの足掛かりとなって、友人を作ったり仲間とサークルに加入するなど、学生生活をスタートする重要な場となっている。

 

<2年次生>

1年次の秋学期、2年次の春学期については、「エコノミクス・ワークショップ」にて、

少人数演習を行っている。

「エコノミクス・ワークショップ」では、関心のあるテーマを持ち、自分でクラスを選んで学ぶ。2年次、秋学期以降の本格的な学びの前段階となり、専門科目の卒業単位にも入る。

 

<3年次生>

経済学部の学びの中心である「演習」にて学んでいる。3年次生は就職活動の頭出しという意味合いを含め、外部の方の話を聴く機会も設けている。

 

<4年次生>

3年次生と同様「演習」が中心であるが、今は、6月1日の面接開始に向けて就職活動中である。

 

 経済学部は、1学年それぞれ、900人規模の大所帯であるが、「基礎演習」「エコノミクス・ワークショップ」「ゼミ」を中心とした少人数教育を進めている。

 特に2年次生については、秋学期から始まる「2年次演習」が、今後の学びにおいて非常に重要となる。6月になるとゼミの説明会が開催され、下旬からは、ゼミの選考に関連した申請等が始まるが、自分の学びたいこと・やりたいことをみつけて、ゼミ選考に応募するように、お子様への声掛けを行ってほしいとの話がありました。

また、この父母会を契機にして、お子様の学びを見直す機会とし、より良い学生生活となるよう家庭からも支えてほしいとのお話をいただきました。

 

 

 引き続き、今回、初めての試みとして、地元企業の採用担当者をお招きした「パネルディスカッション」を行いました。

沼井事務長から「昨今、ご父母の皆さまの『就職活動』に対する関心が非常に高まっており、企業の採用担当の方から直接、お話を伺える「パネルディスカッション」形式を実施することにした」という経緯をご説明いただきました。

 

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【パネルディスカッション】

「社会が求める人材とは~地元企業のリアルな声を聞こう~」

 パネリスト 株式会社福屋 木原 章太郎 氏

       トヨタL&F広島株式会社 岡本 剛 氏

 

 ファシリテーター 株式会社シーズ 岡本 捺希 氏

 

ファシリテーター 岡本様の進行により以下のやりとりが行われました。

 

 

Q1 企業が求める人物像、魅力的な学生について教えてください

 

㈱福屋:木原様(以下、木原様)

 十人十色の学生がいて、それぞれに魅力があり、求める人物像を限定はしていないが、百貨店という業種で言えば、接客、販売が中心である。お客様の立場になって求めているものを理解し、そして、お客様の期待以上のサービス、商品のご提案をすることが使命である。

 お客様のお話をよく聴いて理解し自分なりに考えて工夫して、さらにプラスαの接客サービスができる方。そのためには学生時代に培ってきた力、人間性をみたいと思っている。

 

トヨタL&F広島㈱:岡本様(以下、岡本様) 

 当社の最終面接では、学生が自由に話をしてもらう時間がある。それは、自分のことをよく理解できていて、それをどう社会に活かしていこうとしているかが見え隠れする学生に入社してほしいと思っているからである。

 営業職の募集であり、保護者からすると大変そうに思われると思うが、やりがいも多い仕事でもある。お客様との人間関係ができていて、初めて商売につながる業種であり、友達が多いタイプ、親しみの濃い友達を作っていくなど、人間関係を大事にすることができる方であれば、当社の営業で十分やっていけると思っている。

 

ファシリテーター:岡本様(以下、F岡本様)まとめ

お客様への営業という観点から、「コミュニケーション能力」「人柄」が問われる。

 

Q2 Uターンした学生の印象、求めているもの

木原様:

 自身の経験を踏まえての話となるが、特に関西圏の大学に行くと、言葉の違いがあったり、コミュニケーション能力に長けた人が沢山いて、そこで一人暮らしをする中では、自身のコミュニケーション能力を問われることが多い。色々な苦労を乗り切って、自己主張ができるようになったり、仲良くなった友達と楽しい思い出を作って、4年間を過ごして帰ってきた人だなという印象。

 広島は、やはりとても魅力的であり、大学卒業後は広島に帰り、親孝行含め地元孝行したいという気持ちが強い学生が多いと感じている。広島のお客様と信頼関係を築いて事業展開をしている地元企業としても、広島に帰って頑張りたいと思っている方に期待している。

 

岡本様:

 県外に出た学生は視野が広くなっていると感じている。仕事で躓くことがあっても、鳥瞰的な目線で考えなおしたりすることができる。また、精神的にも一人で過ごす時間が多いゆえに、自分できちんと考えるという力もついてきていると思う。

 また、関西圏の大学に行っている学生と話す機会があったが、「広島に帰りたい」という強い思いがある。それだけに、意識が高く、広島に帰ってきてからも、仕事に身が入る、しっかりと勤めていただいている印象がある。

 

F岡本様:まとめ

自身の経験からも、県外に出ていることで、色々な状況に揉まれ、心の強さが鍛えられたという思いがある。

 

Q3 最近の学生に感じること、もっと磨いてほしいこと

岡本様:

 前向きな気持ちが意外と少ないと感じる。また、積極的に動ける方とそうでない方の落差が大きい。前向きか後ろ向きかという点で言うと、例えば、後ろ向きな方は、面接を受ける前に「すでに自分は落ちるだろうなあ」と考えながら、面接に臨んでいるような様子が伺える。

 積極的に動けるかどうかという点では、周りの友達の影響も大きいと思う。

 

木原様:

 最近の若い方は、安定志向が強いように感じる場面がある。その反面、チャレンジ精神に少し欠けている人がいると感じている。若いうちは「失敗してもいいかな」というくらいで良いと思っている。新しい事業展開、チャレンジのためには、多様な人材を採用したいと考えており、人間としての余裕、幅があるほうが良いと思っている。

 

F岡本様:まとめ

チャレンジ精神がほしい。ゼミやサークル活動などでの取り組みがチャレンジ精神につながることを期待している。

 

Q4 地元で働くことについてのやりがい、意義とは

岡本様:

 地元で働くことの楽しさという面を自身の経験から言うと、困った時、心の支えがほしいと思った時に周りの人が助けてくれるという関係、環境があることが一番の魅力である。近しい仲間と一緒に働けるということも、地元企業で働くことができて良かったと感じるひとつである。 

 

木原様:

 自身の経験で言うと、地元にUターンするきっかけとなった魅力のひとつは「転勤がない」ということがあった。実家にも割と近く、行き来が容易に行えること、また、子育ての面から言っても、共働きであるが、会社の制度を活用しながら、両親にも子育てを手伝ってもらえたという利点があった。

 また、昨年カープの優勝セールを体験することができた。百貨店だけでなく、多くの店舗で優勝セールを実施していたにもかかわらず、これまで経験したことのない数のお客様にご来店いただき、地元ならではの企業を選んでいただいたことに本当に感謝している。

 

F岡本様:まとめ

地元企業に勤めることは、プライベートな部分でもかなり充実できている。

 

Q5 企業選びのポイントとなること

木原様:

 労働時間のルールを遵守することは企業として当然のことであり、よく言われているホワイトだ、ブラックだとかは本人の受け止め方次第であると思っている。ルールの中で本人がどれくらいやりがいを感じられるかだと思う。会社説明会等でこの企業で働いてみようと思えば、初志貫徹してほしい。最初の印象で感じたことは案外間違っていないことが多い。

 入社後のミスマッチは最初のボタンの掛け違いがあると思う。掛け違いの原因は企業の名前や業務内容ではなくて、職場での人間関係、採用担当者とのフィーリングである場合も大きいと思っているので、採用担当者としては、学生と接する時には、フランクに生の会社の姿を伝えるようにしている。

 

岡本様:

 当社は営業職のため、数字を追っていく仕事であり、ノルマはある。厳しい指導もある。やりがいを感じてもらえれば、当然、そういうこともあるものだと理解してもらえるが、採用担当として気をつけていることは、必ず、学生に営業スタッフ何人とも実際に話をしてもらって、どのような仕事かを理解いただく機会を設けている。法的な労働時間に関するルール遵守はしっかりしているが、数字を追う企業の厳しさは、間違いなくある。その中でも辞めずにやってきているのは、やはり、人間関係ができた時の楽しさであったり、給料をしっかりもらった時の嬉しさであると思う。

 

F岡本様:まとめ

まずは「やりがい」がポイント。企業側も学生に向けて、色々な広報を実施しているので 学生も実際に企業に直接出向いて自身の目で確認することが大事。

 

Q6 今、学生にやっておいてほしいこと

木原様:

Uターン経験者として、大学生活を満喫してほしい。

京都は第二の故郷として今後、お子様の拠り所、アドバンテージとなると思う。

ぜひ、保護者の方には子供の応援をしてほしい。

 

岡本様:

とにかく見聞を広めてほしい。学生の時ほど時間がある時期はない。

時間があるうちに色々なチャンスが巡ってくる。色々な所へ行き、色々なことを見聞きし、色々な人と交流し、見聞を広めることが将来の糧となる。

 

F岡本様:

色々と経験することで、チャレンジ精神が生まれてきて、就職活動、社会人となったときにも活かすことができると思う。

 

 

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【グループ懇談】

 沼井事務長から成績表の見方を丁寧に解説、学生プロジェクトのご紹介をいただいた後、4人程度のグループに分かれ、父母同士で子供たちの学業の様子、就職活動のこと、親ならではの心配事をお互いに聞いてもらう事ができました。

 

 

【個人履修面談】

 横井教授、西岡教授、落合教授のお三方に、成績表を見ながら適切なアドバイスをいただきました。

個人面談の待ち時間においては、藤原副会長から、父母会活動について説明いただき、

ご賛同いただいたご父母の方に委員登録をいただきました。ありがとうございました。

 

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 ご父母の皆さまから「教授から直接、学びのポイントなど、大事なことが聞けて良かった」「企業の方のお話はわかりやすく、非常に参考になった」などのお声をいただき、有意義な時間を過ごしていただけたのではとうれしく思いました。

 ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。今回、都合が合わず参加できなかったご父母の方にも、次回、参加いただけると良いと思っております。

 

 

 

 

 

 最後になりましたが、開催にあたり、事前準備や当日の段取り等多大なご尽力をいただきました、沼井事務長、谷口様、並びに早朝より広島までお越しいただきました、横井先生、西岡先生、落合先生、役員の皆様に心より感謝申し上げます。

 

 

中国支部長 井上 睦

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同志社大学 経済学部父母会

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