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2月 京都観光レポート

2018年3月8日

 2月25日、やや肌寒い曇り空ではありましたが、今回はキリスト教をテーマに京都を歩くという大変斬新な企画に興味を持たれた方も多い様子で、84名ものご父母の皆様にご参加をいただきました。

 

 午前10時、今出川校地内の同志社礼拝堂に集合。土足で入ることに大変躊躇しながら、かつ十字架の無い礼拝堂に不思議な感じを覚えながら着席。恥ずかしながら十字架にキリスト像があるのがカトリックで、無いのがプロテスタントくらいの知識しか持ち合わせていなかったので、礼拝堂内での横井先生のお話は目から鱗の連続でした。プロテスタントの場合、十字架さえ無くてよく胸の前で十字を切らない、聖という文字は聖書のみ使用するもの、神と信者は直接的につながるとの考え方から間を取り持つ聖人の存在は認めていない等々、様々な相違点を教えていただきました。

 

 

 次にクラーク記念館へ移動し、館内にあるクラークチャペルを見学。小ぶりながらも圧倒的な存在感を示すパイプオルガンや、珍しい船底天井の建築様式を堪能するとともに、遠い異国でキリスト教主義に基づく学校の設立に奔走する新島に対し、多額の寄付をなさったクラークご夫妻に想いを馳せる、短くも豊かな時間となりました。早稲田大学大隈記念講堂と外観がよく似た明徳館に、大隈重信と新島襄の友情を勝手に重ね合わせながら図書館脇に集合してみると、その昔南蛮寺が移築された礎石がそこに残されているのだと。驚きの事実に感動し、今出川校地を後にしました。

 

 

 今出川通に出るとさすがに80数名での徒歩移動は困難を極め、歩行者や自転車の皆様に大変なご迷惑をお掛けしつつ、陰陽師安倍晴明を祀る神社へ到着。晴明神社は今回の旅のテーマにはそぐわないのではと思いながらも、何かしらのご利益を期待するわが心の声には逆らえず、神妙に手を合わせたのでした。前半の最後は、宮中ゆかりの有職料理を今に伝える名店萬亀楼。ここで待望の昼食となりました。お昼の定番竹籠弁当は、有職料理と京料理を点心風にした人気メニューで、お刺身醤油が九州のそれとはほど遠いものであったことを除いては、たいへん美味しくいただきました。

 

 昼食休憩後は、また元気を取り戻し徒歩での移動を再開。堀川通を渡り、現役最古の京都府庁の建物を左手に観ながら、平安女学院に隣接する聖アグネス教会に到着。残念ながら内部の見学はできませんでしたが、英国国教会の流れを汲むゴシック様式の重厚な外観は非常に印象深いものでした。烏丸通を挟んで向かい合う京都御苑に立ち入り、暫し散策。御所正門へと繋がる広大な砂利道は圧巻のスケールで、葵祭や時代祭の行列の出発点だと知り、返す返すも昨年10月の台風による時代祭(父母会の京都観光で観覧予定だった)の中止が悔やまれてなりません。

 

 

 京都御苑から丸太町通に出てしばらく歩くと、この旅の最後の目的地である京都ハリストス正教会に到着。ロシアビザンティン様式としては、函館、東京、豊橋と並ぶ屈指の聖堂だそうで、聖堂内正面に描かれている27の聖障(イコノスタス)の素晴らしさは教会の荘厳さと相俟って心洗われる気がしました。にも拘らず、教会建物の維持修復にかかる膨大な費用の一部に充当されるパンフレット1冊の購入を躊躇った自分が情けなく、後ろ髪を引かれる思いで出口へと向かいました。見学を終え、教会を背景に全員で記念写真に収まり、全行程約5キロに及ぶ徒歩の旅は、午後4時前に無事終了となりました。

 

 最後になりましたが、今回の旅の企画、運営にご尽力いただいた(株)らくたびの若村様、横井教授、父母会事務局の皆様に心より感謝申し上げます。

                                                     

 九州支部長 亀崎 宏

 

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